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追伸

お別れは突然やってきて すぐに済んでしまった
いつものような なにげない朝は
知らん顔してぼくを起こした
電車は動き出した 豚どもを乗せて
ぼくを乗せて


清志郎さん、お疲れ様でした
少しでも遺志をつぐことができれば
ブルースを背負って、愛と平和を祈って

2009.05.04 | Comments(2) | Trackback(0) | Blues

Helter Skelter

しばらく、更新をお休みします。またいつかお会いしましょう。

野球にたとえれば、金融危機は6回の表あたり(延長戦もあるかも?)、経済危機は3回の表あたり、政治危機(地域紛争や保護主義を含めた国家間紛争)は2回の表あたり、そんな時にパンデミック危機がplay ballしてしまった。

昨日行った恵比寿のライブハウス(Love Psychedelico)では、1000人余りの観客でマスクをしているのはほぼ皆無、ギターのNaokiに至っては口をつけて飲んだ缶ビールを観客に手渡ししていた。なぜ、こんなにみな危機意識が欠落しているのだろうか??(Beatlesのヘビメタ曲のカバーで始まったライブは最高だったが)

新型インフルエンザ関連の報道を見ていると、2007年の夏を思い出す。あの時には、本当に何が起きているのかよくわからず、日々”早く落ち着きますように”と祈りながら過ごしていたが、ことごとく期待が裏切られ続けた。あれ以来、前例や前例に基づく将来予測は大きく外れることもあること、政府の対策はあてにならないことも多いこと、手をこまねいていると手を打つタイミングが消滅すること、などなど、さまざまな教訓が残された。人間の能力も科学も限界があり、consensusやestablishmentは一夜にして崩れることもあるのだ。

土地勘がまったくない分野での危機だけに、余計に不安に駆られるのかもしれない。Play ball早々、雨で中止となって欲しいと切に願うのだが、、、。

2009.04.29 | Comments(5) | Trackback(0) | 市場雑感

CDS市場の規模 (追記あり)

CDSの大手ディーラー間市場の取引件数などを報告するMarkit社の2009年第1四半期のレポートが更新された。これによると、月間取引件数の単純平均値は、Lehman破綻後の昨年10月に1社30,000件のレコードを作った後、12月には27,000件程度まで下落、今年に入ってからは25,000件前後で推移している。1ヶ月を20営業日とすると、JPMorganやGoldmanなどの大手ディーラーは現在でも1日平均1,250件ほどの取引を行なっていることになる。

最近2−3年を見ると、この数字は依然として高い水準にある。市場参加者のリスク許容度は低下したままで、破綻や合併などでディーラーの数もEnd Userの数も減少しており、さらには各国の当局による規制の行方も不透明な中で、よくこれだけの数字が維持できるものだなと驚かされた。先週のGoldman等の決算から伺えるように、インデックスCDS取引などの流動性が高い分野におけるトレーディングについては、各社とも力を入れているということなのだろう。CDSと言えばAIG、という発想を持つ人も多いと思うが、こちらは同じCDSでもコモディティ化されて、複雑でもなく、流動性や透明性の高い世界である。

Markitのレポートの数字はフローの数字であるが、ストックの数字としては、2008年12月時点のISDAの数字が近く発表される見込みである。ISDAは今週北京で年次総会を開催するが、記憶に間違いがなければ例年年次総会のタイミングで発表していたと思う。こちらの方は、2008年の下半期に金融サービスプロバイダーのTriOptima社だけで13兆ドル程度の売り買い両建てでリスクが相殺される市場取引を解約していることなどから、2008年6月時点の54.6兆ドルからは大きく低下していることが予想される。来月発表が見込まれるBISの数字も同様であろう。

このように、多くのデリバティブの想定元本の数字はネッティングすると見かけよりもはるかに小さなものになる。市場取引の大半を占めるディーラーは本来は”大きなポジションをとらずに、長くポジションをとらずに、最小限のリスクで、顧客取引におけるマージンで稼ぐ”生き物である。このディーラーが売りと買い、受けと払いを繰返し繰返し行なえば、取引残高が大きく膨れ上がるが、これが実際にとっているリスク量というわけではない。

「デリバティブの残高は天文学的数字で、これのx%が損失となっただけで金融システムに多額の損失が発生する」的な、グロスとネットの違いやゼロサムの関係を理解しない論調は、諸先輩方の尽力もあってだいぶ減ってきたように思う。が、しかし、いつの時代もどこの国でもデリバティブ悪玉論は不滅のようで、たとえば、事業会社が、外債投資で為替損失を被ってもニュースにはならず、デリバティブでのヘッジがうまくいってもニュースにならず、為替デリバティブで損失を被った時だけニュースになる、のは日本だけではないようだ。

<追記>
ISDAの調査結果が発表となった。以下は、2008年6月から2008年12月までの動きを示す

金利関連デリバティブ − 464.7兆ドル → 403.1兆ドル
クレジット・デリバティブ − 54.6兆ドル → 38.6兆ドル
株式関連デリバティブ −  11.9兆ドル → 8.7兆ドル

予想通り、ポジションの売り買い重複をほどく事務作業 (tear-up) の進展によって、金利デリバティブもクレジット・デリバティブもグロスの残高が減少しているが、このことは実際にリスク量が減っていることを示すわけではない。5月に発表される見込みのBISの統計では、リスク量を体現するグロスベースの時価評価も集計されるが、こちらにも注目してみたい。

    

2009.04.20 | Comments(0) | Trackback(0) | CDS

GoldmanとAIG

Goldmanの決算発表のタイミングであったことから、AIGとGoldmanの関係についての報道が増えている印象がある。大きく分けて、「決算の内容が良かったのはAIG救済によるタナボタ的な収益によるものだ」といった趣旨と、「AIGの救済によって実際に救われたのはGoldmanである」といった趣旨のコメントが目に付く。確かに、このように結論付ければ、便利は便利だろう。これらに対して、GoldmanのCFOは先月に続いて昨日も反論している。

前者については、2009年の1月−3月の決算にAIGに関連した収益は実質的にゼロ(rounded to zero)であり、昨年12月に関してもたいした額ではない(not significant)とコメントしている。

後者については、昨年9月時点でAIGに対するエクスポージャーは”担保”と”AIGを参照するCDSでの(欧米の大手金融機関からの)プロテクションの買い”でヘッジされており、仮に昨年9月にAIGが法的に破綻しても、損失は発生しないか、むしろ担保とCDSのおかげでネットでは収益が上がっていたかもしれないとコメントしている。行間を少し読み、状況を単純化すると、以下のような状況であったのではないかと思われる(数字は架空の例)。

<取引1> CDOのスーパーシニアトランシェを参照するCDS
プロテクションの売り手(リスクをとる側):AIG
プロテクションの買い手(リスクを外す側):Goldman
元本金額:100
担保:AIGが一定以下に格下げされた場合に取引の時価評価相当の担保をAIGが差し出す

<取引2> AIGを参照するCDS
プロテクションの売り手(リスクをとる側):欧米の大手金融機関
プロテクションの買い手(リスクを外す側):Goldman
元本金額:25
担保:取引の時価評価相当額について現金か国債

上記において、CDOポートフォリオの劣化によって<取引1>の時価が10下落(100→90)、さらにAIGの格下げによって担保拠出の義務が発生し、AIGは10相当の担保を差し出す。その後<取引1>の時価はさらに10下落(90→80)したが、この時点でAIGには追加担保を調達&拠出する能力がなくなる。

ここで、AIGが救済されずに破綻すると、<取引1>は担保不足のまま早期解約となり、Goldmanは10相当の評価益を失う。さらに、ポジションの再構築において、例えば追加的に10損失を出し、合計で<取引1>において20の損失を被る。一方、AIGの破綻によって<取引2>でクレジットイベントが発生・認定され、(回収率を無視すると)Goldmanは25の支払いを受ける。この結果、AIGの破綻によってGoldmanは5の収益を計上する。

実際には、政策判断によってAIGの破綻は回避された。この場合、Goldmanは当然のように<取引1>において10相当の追加担保を契約に従って要求し、公的資金の注入されたAIGから受け取ることになる。一方、破綻が回避されたことで、AIGのクレジットスプレッドはタイトニングし、<取引2>においてはGoldmanの評価益は減少することになる。

以上は、あくまでもCFOの発言を基にした推測であり、実際のところはわからない。CDS以外の部分(Securities Lending)の取扱いもよくわからない。ただし、CFOが明らかなうそをついていない限り、9月に大手新聞が報じたようにAIGを救済したのはGoldmanを守るためであるとか、Goldmanの決算が良かったのはAIGに公的資金を入れたことによる影響であるといった批判は的外れのような気がする。

昨年9月にAIGを救済したのは、特定の大手金融機関の連鎖破綻を食い止めるという目的というよりは、Lehmanの破綻でMMFが額面割れして個人投資家に大きな悪影響とサプライズが発生したりCP市場が凍結した状況(あるいはこうなると予想される状況)で、MMFが保有するAIG債をデフォルトさせてさらに混乱を深めることのリスクや、大きな混乱と多数の個人の損失を出さずに大規模な生命保険会社の破たん処理を行なうことが困難と思われたこと、などを総合的に判断してのことだったのではないかと個人的には思うのだが、真相はいかに、、、。

念のため、私にはAIGやGoldmanを擁護する意向もインセンティブも何もないのだが(むしろ心情的には逆である)、一つ一つの出来事をあまりにも短絡的に結論付ける傾向がどうしても気になる。まあ、今にはじまったことではまったくないのだが、、、。








2009.04.15 | Comments(1) | Trackback(0) | 市場雑感

Goldmanの2009年第1四半期決算

 昨日、予定よりも早くGoldman Sachsの2009年第1四半期決算が”スマートに”発表された。18.1億ドルの純利益(EPS:3.39)と大方の予想を上回り、市場は全般にポジティブに反応しているようだ。

 駆け足で詳細を見ていくと、

・堅調なトレーディング益によってFICCが記録的な収益、過去の記録を34%上回る65.6億ドル。特に金利やコモディティ関連が好調、高いボラティリティ環境で、流動性が高い商品で収益が上がる。一方で、流動性が低い商品は引き続き価格の下落が継続している。商業用不動産関連で8億ドルの損失(ヘッジ前)、居住用不動産関連で10億ドルの損失、投機的階級の企業クレジットで10億ドルの損失(ヘッジ後)。

・自己資本比率は増加。。銀行転換前のSEC規制下でのTier1(Basel 2ベース)は16.0%(2008年11月は15.6%)。銀行転換後のTier1(Basel 1ベース)では13.7%。

・流動性ポジションは1637億ドルと2008年11月の1114.3億ドルから増加。

・IBの純利益は8.23億ドルと下落、レバレッジドファイナンスの減少などで債券や株の引き受けが低調。


ということで、堅調なトレーディングが保有資産の損失をカバーしているという構図に見える。レベル3の資産は590億ドルと、2008年第4四半期の660億ドルから減少し、総資産の6.4%ということである。今後も、評価の甘い資産の損失を他の収益をぶつけながら徐々に計上し、ソフトランディングを目指していくことになるのだろうか。その間に、市場に大嵐がこないことを願いたいところか。

同時に、50億ドルの普通株のpublic offeringを開始したと発表し、ストレステストの結果当局の合意が得られれば、今回の増資分を活用してTARPの資金を全額返済する意向を表明した。すべてがシナリオ通りに進むかどうかは疑問だが、少なくともシナリオが描けるだけ他の金融機関に比べて先行しているということだろう(”どんぐりの背比べ”とも言う?)。

 

2009.04.14 | Comments(0) | Trackback(0) | 決算発表

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