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アイム・ノット・ゼア-I'm Not There

昨年のヴェネチア国際映画祭で話題になっていた「アイム・ノット・ゼア」(I’m Not There)がようやく公開されたので早速観に行った。生きる伝説、ボブ・ディランの半生の様々な側面を、6人の俳優が演じた伝記的ドラマだ。

映画は非常に退屈なものだった(となりにいた女性はずっと居眠りをしていた)。ただ、その退屈さが観終わった後のけだるい余韻となって心に残り、逆にこの作品に独特な存在感を与えているような気がした。

洋楽好きなのでディランについてはそれなりに知っているつもりでいたが、聞いたことのないエピソードもあり、彼の半生を忠実に描こうとしたものなのか、それとも、ドラマとして脚色をしたものかはよくわからない部分もあった。6人の俳優が演じるディランは、全て違う個性-詩人、無法者、映画スター、革命家、放浪者、ロックスター-をもっていて、それぞれのエピソードが同時進行するので、はじめは少し混乱してしまう。しかし、ストーリーが展開していくにしたがって、バックで流れるディランの音楽が6つの個性の“つなぎ”となり、徐々にボブ・ディランという人物像が浮かび上がってくる。個人的には、観客から非難を浴びながらも、フォークギターからエレキギターに持ち替え、ロックスターとして一世を風靡したころのエピソードが一番面白かった。作品の是非は色々とあるようだが、非常に興味深い映画だ。

演技に関しては、やはりケイト・ブランシェットのディランが一番かっこよくて見ごたえがあった。以前何かで見た、彼が絶頂期であった60年代のインタビューがあったが、眠そうな目つき、けだるそうな話し方、落ち着きのない視線、タバコの吸い方、なにからなにまで、まるでボブ・ディランそのものだった。ヴァージン・クイーン エリザベスの演技にも感動したが、今、一番輝いている女優である。


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2008.04.30 | Comments(0) | Trackback(0) | 映画

ABS CDOの回収率

昨日S&PはUS RMBSを裏付けとするCDOのデフォルト時回収率の想定を変更すると発表した。対象となるのは、住宅ローンの延滞が特に多い2005年第4四半期から2007年第4四半期に組成されたUS RMBS (Alt A, Subprime等)がポートフォリオの40%以上を占めるABS CDOおよびCDO squareであり、超過担保テスト違反等によるEvent of Default発生によってliquidationされる条項の付与された案件は対象外とされている。

米国の住宅ローン市場は依然として悪化傾向に歯止めがかからず、今回の変更にはそれほど違和感は覚えない。変更の結果、組成当初の格付けがシングルA以下のトランシェの期待回収率は0%、ダブルAは5%、ジュニアAAAは35%、スーパーシニアAAAは60%となり、如何に当初の格付けが甘かったか、あるいは如何にSubprime住宅ローンのデフォルトの進行が速いかを改めて認識させられるが、こうした数字にも特別の意外感はない。

今回の変更による影響として、ABS CDOやCDO squareについてさらに格下げ圧力がかかることが予想される。格下げによってこれらを組み入れたCDOやファンドの清算や資産売却が加速し、市場での取引価格が一層下落することも考えられる。この結果、こうした資産の損失を十分に計上してこなかった金融機関にとっては追加損失の計上を強いられることもあるだろう。

但し、実際のところ、2005-2007年vintageのSubprimeを含むCDOの格付けが大きく下がることはほぼ織込み済みと思われ、時価評価にしても、Citigroup等の決算発表を見ると、昨年の段階からスーパーシニアAAAに対しても相当程度の評価引下げを行っており、大きな市場の波乱要因にはならないと思われる。一方、S&Pがこの回収率の想定の変更をモノライン保険会社の資本適正度の計算において適用した結果、モノラインが現在の格付けを維持するために追加の増資が必要であるといった結論となり、モノライン業界の淘汰・再編が加速する可能性は考えられるが、今のところ影響の大きさは不明である。

いずれにせよ、一時的に市場のセンチメントに悪影響がでるにしても、こうした悪材料は早めに出し切ってしまった方が後の回復も早いことには違いない。波乱要因の一つであると心に留めておきつつも、基本的にはポジティブな方向に進んでいると考えたい。

2008.04.29 | Comments(0) | Trackback(0) | 市場雑感

羽生タイに追いつく-名人戦第二局

4月22日・23日に行われた将棋名人戦第二局は、挑戦者の羽生が森内名人を破り、対戦成績を1勝1敗のタイとした。今期も第6局・7局までもつれ込みそうな気配である。

将棋のほうは、途中龍が一度もできずに、投了図でも成り駒が一つもない、やや珍しい内容であった。血を流し合う派手な切り合いにはならず、急所をじわじわとつつむようににとらえて仕留めた、といった感じで、爽快感はないが、中々見ごたえのある将棋であった。
地味とは言え、随所に見応えのある手が見られた。特に攻め合いの最中に6八王、7九王と2手連続して手を戻して磐石の体制を築いた間合いや、1八香と歩を補充した手などは、将棋に勝つには難しい手はいらないことを教えられた。

今期の名人戦は、羽生にとって正念場とも言える。10数年前に7冠を達成して以来タイトル数は減少し、最近も3月の棋王戦を初めとして挑戦しては失敗の繰返しである。いつの間にか永世名人の座も森内に先を越され、私のようなファンとしては物足りなさを感じる。それだけ現在のトップクラスが実力伯仲していることであり、前のようにタイトル独占を行うような環境ではないのだろうが、ここで名人を獲得して”19世名人”になっておかないと、次のチャンスは中々めぐってこないような気がする。

幸い、王位戦や棋聖戦では順調に勝ちあがり、調子は悪くないようだ。ファンを感動させる内容の将棋で、ぜひいい結果を残してほしいと、羽生善治大ファンとしては祈るばかりである。



2008.04.27 | Comments(0) | Trackback(0) | 将棋

温暖化いろいろ

昨晩よく眠れず、今日は一日中眠くてうつらうつら、気がつくとすでに外は薄暗くなっていた。今朝洗ったスニーカーをベランダに干していたことを思い出して外に出てみると、干していたはずのスニーカーがない。ベランダを探すと、隅のほうに片方が転がっているのが見つかったが、どうしてももう片方がみつからない。まさかとは思ったが、ベランダから体を乗りだして下をのぞくと、はるか下の歩道に黒いものが落ちている。どうやら強風にあおられて柵を乗り越え落下したようだ。予見可能性はないので不法行為責任は負わないとしても、万が一歩行者に当たっていたら怪我をして大変なことになっていただろう。一気に目が覚めた。それにしても、洗濯紐にしっかり留めてあったはずのスニーカーが柵を越えてしまうほどの強風が吹くとは想像していなかった。温暖化の影響か、最近はよく突風が吹くので気をつけなければいけない。

先日、環境法-地球温暖化の国際制度-のセミナーを受講する機会があった。講義の内容は、温暖化のメカニズム、京都議定書と京都メカニズムの説明などの基本的なものであり、現状を整理するのには役立ったものの目新しい話ではなかったが、講師の高村ゆかり教授の資料にあった、実務家への期待として(温暖化の)『「被害者」の救済』という一文が気になった。ここでいう「被害者」とは一体だれなのか。

被害者は、我々人間を含む地球上の生物すべてであろう。人間は、同時に加害者でもあるので、(後述のイヌイットやツバルの人たちは違うかもしれない)、空に向かってツバをはいているようなものだ。

もう少し具体的に考えてみる。温暖化の被害者についてはさまざまな議論がある。全国地球温暖化防止推進センター(JCCCA)のデータによると、2005年時点の世界のCO2排出量は、アメリカが全体の22.1%を占め、また、国民一人当たりの排出量も19.8トンと世界一の排出国だ。そのアメリカに対して、イヌイット周極会議は、「温室効果ガスを最も多く排出し、温暖化対策に怠慢な米国は人権侵害を行っている」と申し立てを行っている。また、温暖化で海底に沈む国として有名になってしまったツバルは、モルジブなどと共同して、大量排出国にもかかわらず京都議定書を批准していないアメリカやオーストラリアを国際司法裁判所に提訴する動きもあったようだ(裁判費用の関係で実現ならず)。不作為の責任ということだろうが、国際的な問題をある国の問題とすることが可能なのか、またその因果関係等、様々な議論があるところだろう。

京都議定書では、第一約束期間である2008年から2012年までの温暖効果ガス排出量の削減目標が定められている。日本は1990年比6%削減をすることが求められているが、2005年時点で逆に7.1%増加しており、7.1%+6%削減の目標達成が危ぶまれている。では、もし目標が達成できなかったらどうなるのか。非遵守の罰則規定は、2001年のマラケッシュ合意で以下の三点が定められた。
① 達成できなかった削減量の1.3倍を第二約束期間(2013年~2018年)に削減する
② 遵守行動計画の作成(今後どうやって下げるのかを説明する)
③ 排出量取引で海外へクレジット(京都議定書に基づく排出権)を売る資格を失う
つまり、先延ばしにするほど達成目標が高くなり、達成することが難しくなってしまう。また、排出量取引を利用して海外へクレジットを売却できなくなる、ということは新たな被害者を生む可能性がある。現在、日本の企業は京都メカニズムの一つであるCDMや排出量取引を利用して、コストを払ってクレジットを蓄える努力をしている。しかし、もし売却ができなくなれば、せっかく蓄えたクレジットの価値が半減してしまう。国の不作為のために企業が被害者になる可能性があるということだ。

これらの被害者にたいして、救済方法はあるのか。救済方法は、まず温暖化を止めることである。最近は一般にもエコが浸透し、ローソンからもカーボンオフセット商品が販売されていたりする。私もエコバックを利用したり、電気をこまめに消すようにしている。小さな努力ではあるけれど。一方で、排出量が世界二位の中国や五位のインドの経済発展は、世界経済の安定を考えれば非常に重要であり、排出量の削減を同時に達成することは容易なことではないだろう。小さな努力だけでこれらの排出をオフセットすることができるのか。温暖化問題は様々な問題を含み、慎重かつ迅速に対処しなければいけない問題だ。明快な解決方法を見つけるのは簡単ではないが、一加害者かつ被害者として真剣に考えていきたいと思う。


2008.04.26 | Comments(0) | Trackback(0) | 環境問題

モノラインの苦闘

昨日はモノライン保険会社大手のAMBACの第1四半期の決算発表が行われた。純損失が16.6億ドル、EPSが$11.69と市場の予想を大幅に下回る内容であり、同社の株価は$6.03から$3.46へと43%も下落し、Ambac Assuranceを参照するCDSも700bpsからアップフロント取引で11%といった水準までワイドニングしている。

モノライン保険会社は、従来は地方自治体や公共事業関連の債務について保証を提供する業務が中心であったが、ここ最近になって収益源の多様化等の目的で証券化商品に対する保証業務を積極化し、今回のサブプライム危機によって保証ポートフォリオの価格の下落や毀損が進み、保証を提供するために必要な信用力や市場の信頼を大きく損ねていた。信用力・信頼の象徴であったAAAの格付けが脅かされ、XLやFGICといった中堅・大手のモノラインはAAAからAやBBB格へと格下げされ、最大手のAMBACやMBIAもAAAの喪失の危機にさらされて増資などの緊急的な手段をとることを余儀なくされてきた(Fitchはすでに両者をAA格へと格下げしている)。

モノラインの格下げによってモノラインが保証を付与していた地方債や証券化商品の格下げが相次ぎ、また、モノラインからプロテクションを買って信用リスクをはずしていた”つもり”であった金融機関は評価価格を引き下げたり引当金を計上するなどの対応を強いられ、さらにはモノラインの保証によって円滑にファイナンスを行っていた地方公共団体のファンディングに影響が出るなど、その影響は広範に及んでいる。

昨年まで市場に存在していた「モノラインのAAAは安定的」という神話は崩れて、いわばパラダイムがシフトしたわけだが、最大手のAMBACとMBIAだけは何とかAAAを死守して、市場により大きな影響がでるという事態は回避できるのではないか、と考えていた向きも多かったと思われる。しかしながら今回の決算発表で、モノラインが保証する住宅ローン関連の証券化商品(RMBSやABS CDO等、特にHELOCやCESが目立つ)の毀損のペースは想定以上に(想定通りに?)速く、新規の保証ビジネスを停止するとか配当を減らすといったような手段ではAAAを維持するのに必要な資本が確保できない可能性を改めて認識させられることになった。今回目に付いたのは、銀行から受けていた4億ドルのコミットメントラインについて純資産関連のコベナンツに抵触して契約内容変更の交渉を行っていることや、破産法を申請する意向がないことを表明したことである。文脈がわからないため過剰反応しているのかもしれないが、AAAの企業が融資のコベナンツに引っかかったり、CEOがわざわざ”破産法を申請しません”と宣言するのには相当の違和感を覚えざるを得ない。

根本的な増資や合併や分割を含むリストラクチャリングを行わない限り、今後も定期的に「保証ポートフォリオの劣化→資本適正度の下落→格下げの危機→再保険や限定的な増資」といったサイクルが繰り返され、その都度市場のセンチメントに悪影響をもたらすだろう。問題は現時点で市場がこのリスクをどの程度織り込んでいるかである。いずれにせよ、”人工的なAAA”に対して市場の信頼が完全に失われ、モノライン保険会社の新規の保証業務は大幅な縮小を避けられず、ごく一部を除いて最大手であっても遅かれ早かれ市場から退場させられる日がくることになるのではないか。

2008.04.24 | Comments(0) | Trackback(0) | モノライン

リスク管理の難しさ

先週・今週と欧米の大手金融機関の第1四半期の決算発表の季節で、Sub Prime関連資産のみならずLeveraged Loanや個人向け債権から発生する損失・引当金の数字がメディアをにぎわせている。引き続きポジションを抱えている以上、マーケットの下落が続けば第2四半期以降も損失が膨らむことは自明の理ではあるが、ポジションの削減や評価減が進んでいることから、とりあえずはdownside riskは小さくなっているのだろう。そんな中、UBSが昨日"Shareholder Report on UBS Write-downs"というレポートを公表し、同社が如何にして巨額の損失を被ったかを赤裸々に書き綴っている。50ページにおよぶこのレポートのすべてを読んだわけではないが、内容は非常に具体的かつ細部にわたり、自分の失敗をここまで客観的に告白できる素直さに驚きを覚えた(悪い意味ではない)。その内容にはもっと驚かされた。JPMorganと並んで業界でも早い時期からbalancesheet型の証券化に積極的に取り組んで、自行のリスク管理の面ではトップクラスと思われていた金融機関が、いくつもの原始的・初歩的なリスク管理上の失敗を重ねているのである。

UBSが公表している損失の多くがいわゆる"Super Senior"と呼ばれるCDOのトランシェの中でも標準的なAAA格のさらに上位に位置するリスクの極めて低い(と考えられていた)ポジションである。このレポートによると、UBSが保有したSuper Seniorは総額で500億ドル程度で、このうちの約300億ドルは自行でアレンジしたCDO案件のSuper Seniorで外部に販売せずに保有した部分であるが、残りの約200億ドルは外部から購入してきたものとされている。初期の頃はアレンジしたCDOのSuper Senior部分も外部に販売・リスク移転をしていたが、ここ数年はSuper Senior以外のトランシェを販売してSuper Seniorを保有することが多かったのはCitigroupなどと同じであるが、収益追求の目的で積極的にポジションを内部で保有したり、他社の案件を外部から仕入れてきたようだ。

こうしたSuper Seniorの一部はそのまま保有し、残りは"Negative Basis Trade"といって(主にAAA格の)モノライン保険会社からプロテクションを購入するか、AMPS(Amplified Mortgage Portfolio trades)といって、Super Seniorの2%から4%のfirst loss部分のみのプロテクションを購入して「リスクヘッジ」を行っていた。Super Seniorのポジションについては保有元本のリミットがなく、主としてValue At Riskのリミットのみで管理していたが、Value At Riskの数字も"AAA"の格付けを素直に反映して、リスク量として計上されるのは微々たるものだったようだ。さらには、Negative Basis TradeかAMPSを実行するとVARやStress Test上リスクはゼロとされ、どんなに取引元本が多かろうと、どんなに2006-2007年 vintageのサブプライムの比率が高い案件であっても、マネージメントレポート上の数字は「リスクゼロ」であった。サブプライムローンを裏付けとするRMBSを含むCDOは、Super Senior部分であっても元本にそれなりの毀損が及んでいることは周知の事実であるが、AMPSはわずかに2%~4%程度のリスクをはずすだけのトレードで、Negative Basis取引のコストが11bps程度であったのに対してAMPSのコストが5-6bpsと安かったことから、積極的に取り組まれていた。結果として、Super Seniorの損失のうち、AMPSによるものが63%、ヘッジをしていないポジションから発生するものが27%、Negative Basisによるものが10%という内訳となった。

この他にも重要な教訓となるべき”逸話”が豊富であり、時間があれば是非熟読されることをお勧めしたいが、ここで学んだ教訓を将来に活用できるかというと、それはそれで難しいような気がする。流し読みをしながら、「羹に懲りて膾を吹く」とか「のどもと過ぎれば熱さを忘れる」とか、そんな故事成語が頭をよぎった。

2008.04.22 | Comments(0) | Trackback(0) | 市場雑感

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