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流動性リスク

6月に入ってやや小康状態にあったクレジット市場だが、底を打つ兆しの見えない住宅関連のデータや商品価格の高騰からくるインフレ懸念などを背景に、消費者センチメントの冷え込み、自動車セクターなどの企業業績の悪化、金融機関の損失拡大懸念などがテーマとして再浮上し、株価の下落に合わせてクレジットスプレッドが大きく拡大した。欧米の投資適格級銘柄インデックスは一週間で15%ほどワイドニング、日本のインデックスはスルガコーポレーションの破綻があったせいか25%と海外市場以上にワイドニングしている。6月の四半期末を前に金融機関に関連するヘッドラインニュースが増加し、金曜日もMoody’sが(今週日本でサムライ債の条件決定を行ったばかりの)RBSをAaaからAa1へと格下げし、Morgan Stanley(Aa3)も格下げ方向で見直すと表明、また、CitigroupのアナリストがレポートにおいてDeutsche、Barclaysの増資の必要性を指摘するといったニュースが材料視されたようだ。

モノライン関連では、AmbacとMBIAから格付け取下げのリクエストを受けてつい先日十分な情報を入手できなくなったことを理由に格付けの取下げを発表したFitchのアナリストがMBIAのasset managementビジネスにおける資金繰り懸念を指摘している。MBIAのasset managementビジネスは、金融保証で蓄積したノウハウを活用した顧客向けの資産運用ビジネスで、GIC債やMTN・ABCP Conduitの発行を主としている。非常に単純化して言うと、モノライン子会社のラップを付与したGIC債やMTNの発行代り金で資産を購入して運用を行い、資産から取得されるリターンからGIC債/MTNへの利払いやラップ費用を含む諸コストを引いた分を収益としている。Moody’sのレポートによるとABCP Conduit以外は資産と負債の年限のミスマッチは大きくなく、SIVにあるような流動性リスクは小さいようだが、先般報道されたようにモノライン子会社の格下げによって早期償還や追加担保拠出の義務が発生する。

先週のエントリーでも書いたが、Moody’sがシングルA格へ格下げしたことによってGIC債において合計74億ドルの流動性が必要とされているが、MBIAはasset managementビジネスで152億ドル程度の流動性(現金や社債等)があり、親会社においても例の増資によって取得してまだモノライン子会社へ移転していない9億ドルを含む14億ドルの現金があると発表している。これに対してFitchは152億ドルからGIC債の流動性手当てに74億ドル使うと、MTNビジネスの担保が不足してしまうと指摘している。金融市場のスランプが継続した場合、保有する社債を現金化する際に損失が発生することも予想され、この場合ますます不足額が増加することにもなりかねない。さらには、現在のシングルAからトリプルB以下に格下げされた場合は早期償還・担保拠出の必要額が膨らみ、資産の売却を加速させる必要が生じることも考えられる。

タイムリーに(?)、Wall Street JournalはMBIAが保有する地方債を市場で売却して現金化していると報道した。これによると、売却したのは少なくとも5億ドル以上の金額で、売却によって益が出た(本当か??)とのことである。この報道の真偽は不明であるが、状況からするとまったくありえない話でもない。MBIA、そしておそらく他のモノラインもしばらくは流動性リスクに対して非常に神経質にならざるを得ない状況が続くようだ。

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2008.06.28 | Comments(0) | Trackback(0) | モノライン

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