スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

--.--.-- | スポンサー広告

George Soros

ヘッジファンド業界全体は金融危機のあおりを受けて苦しい状況にあり、”shadow banking system”とのレッテルを貼られてより厳しい規制の網がかかりそうな展開になっている。来週のG20でもヘッジファンド規制は1つの大きなテーマとなるようだ。

George Soros氏はいわずとしれたヘッジファンド界の重鎮で、1990年代のポンド相場の大幅下落など、数多くの輝かしい(?)戦績を残し、私にとっても憧れの人物である。そんなSoros氏にとってもここ最近は厳しい状況だったと思われる。金曜日には株価操作によってハンガリー当局から罰金を課され、謝罪を行なっている。

Soros氏は昨年11月に行なわれた公聴会において、クレジット・デリバティブこそが市場混乱の原因で、より厳しい規制を受けるべきであると主張したが、スケープゴートを見つけてヘッジファンドに対する風当たりを避けようとしているのではないかとも一部では評されていた。つい先日もWall Street JournalにCDS悪玉論を寄稿しているが、タイミングから言って、これも来週のG20でのヘッジファンドへの風当たりを少しでも弱めようという政治的な動きと解釈することもできるかもしれない。

残念ながら、Wall Street Journalに寄稿した内容は、あまり読む価値がない。Soros氏ほどの人物でも、デリバティブに対する理解がこの程度なのかと、少しがっかりした。

AIGが破綻寸前となったのは、CDSでポジションを適切にカバー・相殺しなかったからだ、と断定しているが、短期的な売り買いを繰り返すディーラーなどと違って、そもそもAIGのような最終投資家は投資したポジションは最後まで持ちきることが多い。問題だったのは、投資した中身(ABS CDO)と、担保なしで取引に応じていた取引相手側のリスク管理である。

AIG破綻の教訓として、CDSはtoxicな商品であり、裏づけとなる現物資産を保有する当事者だけが取引すべきである、としているが、AIGが行なっていた取引のほぼすべては現物資産を保有する当事者が取引相手であった。ここ数年、あれだけ詳細に開示を行なっているのに、Soros氏に限らないが、見ている人間は非常に少ないように思う。マスコミも、「情報開示・情報開示」と念仏を唱える前に、現在開示されている情報に目を配るべきである。

CDSを投機的に使うことによって、企業を破綻に追い込むことが可能であり、株の空売りとCDSのショートで  Bear StearnsもLehmanもAIGも破壊されたことは明らかであるとしているが、政治家や大学の先生が言うならまだしも、ポンドを売り浴びせてイギリス国家を追い詰めたSoros氏の発言としては首を傾げてしまう。CDSでショートをとるとアップサイドが無限にあり、投機家にとっては使い勝手がよいといった指摘も、プレミアムのネガティブキャリーの効果を実感したことがない人間の発言のように思えてしまう(CDSでショートするって、当然コストがかかるわけだ)。

さらに、CDSは現物の裏付けなしに無限にショートするが可能で危険なものであるが、AIGはこのことを理解していなかった、としているが、AIGはトレーディングをやったり、リスクショートをしていたわけではなく、最終投資家として満期保有ベースの取引を行なっていたわけである。

まとめとして、大投機家のSoros氏は、国際的な規制当局の協調などによって、CDSは現物を保有する当事者同士の取引に限定し、国家や企業の信用力を投機の対象にすることを禁止すべきだとしている。この結果、CDSのスプレッドはタイトニングして、AIGに対して当局が行なっている支援の金額も減るだろう、としているが、仮に実現したとしても、CDS市場とは直接はリンクしていない住宅ローンが裏付けのRMBSや、バランスシート型CLOのスーパーシニアの価格がどれだけ反応するのだろうか、、。






スポンサーサイト

2009.03.28 | Comments(2) | Trackback(0) | CDS

«  | HOME |  »

FC2Ad

CalendArchive

人生が輝き出す名言集



presented by 地球の名言

プロフィール

dbsb

Author:dbsb
ようこそ。

FC2カウンター

ブログ内検索

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QRコード


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。