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BISのデリバティブ統計(2008年6月)

BIS(国際決済銀行)が年2回発表している店頭デリバティブ市場の市場調査の結果(2008年6月)が発表された。

店頭デリバティブのグロスの想定元本残高は2007年12月の595兆ドルから2008年6月には683兆ドルと大きく飛躍している。中でも金利デリバティブの増加が際立っている(393兆ドル→458兆ドル)。金融危機が深まり現物市場の流動性が低下する中で、デリバティブ市場でポジションを作ったりヘッジしたりする動きが活発になったということだろうか(短絡的すぎ?)。

CDSに関しては、グロスの想定元本残高は2007年12月の57.8兆ドルから2008年6月には57.3兆ドルと若干減少している。メディアは報道しないが、BISがレポート上で強調しているように、TriOptima社らによるMultilateral terminations (compressionやtear-upとも言う)によって、リスクが相殺された状態にある既存の取引が大量に早期解約された影響が大きく、取引のフロー面ではこの時期に大きく伸びている。ISDAの同時期の数字は54.6兆ドルであるが、統計のカバレッジや細かい手法の違いを考えれば違和感のない数字といえるだろう。

グロスの想定元本の数字があまり多くを語らない一方で、BISは市場リスクを計るよりよい指標として"gross  market value"を公表している。これは、あらゆる取引の時価評価の絶対値を単純に足し合わせた数字であり、これ自身も同じカウンターパーティーとの勝ち負けのネッティングによって相当程度相殺できるものであるが、こちらは2兆ドルから3.1兆ドルへと急増している。CDSのスプレッドが大きく拡大し、時価で勝っているポジションも負けているポジションも絶対値が大きくなっていることが原因なのだろう。

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2008.11.14 | Comments(8) | Trackback(0) | CDS

コメント

11月5日のブログでRussiaソブリンのCDSスプレッドが400bpsとのコメントがありましたがDTCCの開示情報で個別のCDSスプレッドの確認ができるのでしょうか?
度々質問しまして申し訳ありません。

2008-11-14 金 19:45:21 | URL | yuki #- [ 編集]

Russia

Yukiさん、コメントありがとうございます。DTCCのデータベースにはCDSスプレッドの情報は含まれていません。情報を得るには、MarkitやBloombergが便利です。もしこのいずれにもアクセスがないとしたら、外資系・日系の主要な銀行・証券会社の法人顧客担当窓口にお問い合わせされれば情報は入手できると思います。ちなみに、Russiaの5年CDSは昨日は800bpsを超えていました。値動きが激しいですね。

2008-11-15 土 00:45:55 | URL | dbsb #- [ 編集]

ご丁寧にお答えいただきありがとうございます。少し自分なりに調べてみます。
ありがとうございます。

2008-11-15 土 15:37:24 | URL | yuki #- [ 編集]

初めてコメントさせてもらいます。
gross  market valueの急増に少々驚いております。
同じカウンターパーティーとの勝ち負けのネッティングというのがよく分からないのですが、
日経225オプションで外資系の手口をみますと、ポジションの相殺率は多くても5割程度のようなのですが、
CDSの場合は何か相殺を多めにする理由でもあるのでしょうか?

一般人というかあまり詳しくない人が常識的に想像してしまう構図としては、
欧米の大手金融機関が売り方で、
ミューチュアルファンドが買い方、
というものがあると思うのですが。

2008-11-17 月 14:14:23 | URL | souma #a2H6GHBU [ 編集]

gross market value

soumaさん、コメントありがとうございます。gross market valueの定義は原文(http://www.bis.org/publ/otc_hy0811.pdf)の4ページの下の方に書かれています。たとえば、A銀行とB銀行の間に取引が2件だけ存在し、A銀行から見て1つの取引の時価はプラス50、もう1つの取引の時価はマイナス50とすると、gross market valueは2つの絶対値の合計ですので100になります。一方、この時B銀行が破綻した場合、2件がネッティングされますので、請求すべき・支払うべき金額はゼロとなり、実質的にカウンターパーティー・リスクはないことになります。

私は他の商品のことは詳しくないのですが、相対市場での取引では最終顧客と取引したディーラーはインターバンク市場で反対売買を行なってポジションを解消し、売り買いが積み重なり、結果としてディーラー間の取引の多くが相殺可能となります。ディーラー同士以外でも、頻繁に売り買いを繰り返すヘッジファンドなどとの取引も多くが相殺可能です。相殺があまりされないのは、ディーラーと満期保有型の機関投資家との取引などと思います、

2008-11-17 月 20:51:14 | URL | dbsb #- [ 編集]

ご返答ありがとうございます。
やはりgross market valueが大き過ぎるという印象があります。
gross market valueから逆算した「ネットの想定元本の数字」が、
double countがあるので2倍になっているわけですが、
Single nameで33.3兆ドル程度が妥当なものになってしまうのですが、どうなのでしょうか。

「勝ち負けのネッティング」とは、この「ネットの想定元本の数字」から更に相殺できる(時価評価による相殺)、という意味ですよね?

2008-11-17 月 23:14:59 | URL | souma #a2H6GHBU [ 編集]

soumaさん、お返事遅れてすみません。「勝ち負けのネッティング」は「ネットの想定元本の数字」からさらに相殺できるというご理解で正しいと思います。A銀行とB銀行で、例えばGMを参照して取引が50件・1件の元本が10億円、Nestleを参照して取引が100件・1件の元本が10億円とします。grossの想定元本は1500億円になります。この時、仮にネッティングするとGMを30億円ロング、Nestleを20億円ショートというポジションであった場合、ネットの想定元本は50億円となります。前者の時価評価がマイナス10億円、後者の時価評価がプラス5億円とすると、gross market valueは15億円、実際のnet market valueは5億円ということになります。

market valueは、大まかには「元本x(取引スプレッド-評価スプレッド)x残存年数x割引率」で計算されますので、スプレッドの情報等がないとgross market valueからネットの想定元本の数字を逆算するのは難しいように思うのですが(私が勘違いしていたらごめんなさい)。

2008-11-19 水 22:03:29 | URL | dbsb #- [ 編集]

分かりやすい解説ありがとうございます。
逆算といっても推測値から計算しただけなのですが、
残存年数を掛けずに計算していました。

2008-11-20 木 17:49:27 | URL | souma #a2H6GHBU [ 編集]

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