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市場を混乱させているのは

<11月28日(日)>
デリバティブのCCP(清算機関)について考える(第1回)。日本では、金利スワップは海外CCP、国内CCPいずれで清算してもよいことになっているが、CDSは国内CCPの利用が義務付けられている。理由は、「クレジットイベントの認定に関し、我が国の実情に照らした扱いが必要」「国内清算機関が適切に関与するとともに、契約当事者として必要な主張を行なう必要がある」と説明されている。この理由の意味がよくわからない、との質問を受けることが多いが、このロジックの説得力は乏しい。ある取引においてクレジットイベントに該当するか否かは、契約内容に従って決められるべきであり、日本の企業を参照する標準的な取引においては、国内清算機関で清算されようが海外清算機関で清算されようが清算機関を利用しない相対取引であろうが、ISDAのDC(決定委員会)が決定する。決定においては、参照組織が日本企業であれば、当然日本法における解釈が介在し、過去の事例でも日本法の弁護士が中心になって意見を出したと聞く。清算機関の国籍とクレジットイベントの認定を結びつける必然性はない。このことは、実務家ならみんなわかっていることであり、知る限り、欧米でもこのような理由付けは聞いたことはない。嘘も100回言い続ければ本当になるというが、「我が国の実情に、、」という説明が何度も繰り返されるうちに、この説明に違和感を覚えない人が増えるのではないかと懸念されるのだが、、

<11月29日(月)>
昼はリクルーティングの大ベテランとお話。短い時間にサクセスストーリーや苦労話を色々拝聴、大変参考になりました。自分も不安心理(?)からつい喋りすぎてしまうことが多いが、聞き上手になるべく精神修行が必要と思った次第。夜は独立系ファイナンシャルプランナー会社の社長のお話を拝聴。保険や資産運用などのアドバイスに対してお金を支払うというカルチャーが日本にはないせいか、日本でFPで生計をたてることは容易ではないことは用意に想像できるが、不断の努力とクリエイティブな発想で毎年利益を出す体制を作った社長に改めてrespect。

<11月30日(火)>
アイルランドの救済において、アイルランドの銀行が発行するシニア債は損失負担の対象とならない方向が発表され、シニア債権者はほっと一息。劣後債は容赦なく切り捨てられることから、欧州金融機関のシニア債務と劣後債務のクレジットスプレッド格差が広がっているようだ。もっとも、海外銘柄を参照するCDSでは、劣後債務において不払いやデフォルトや条件変更があれば、劣後を参照するCDSもシニアを参照するCDSも、ともにクレジットイベントの対象となる。ということは、シニアと劣後のスプレッド格差が拡大するのは社債のみであり、CDSは本来異なる反応(=シニアも劣後も同様にスプレッド拡大)になるようにも思われるが、、、。

<12月1日(水)>
アイルランドがEUとIMF(+英国&スウェーデン)に救済を要請した後も、金融市場は一向に落ち着かない。格付会社は容赦なく格下げを進め、金融アナリストは慎重な見方を崩さず、マスコミはあることないことを書き続けて不安を煽る。当局は、銀行を規制し、ヘッジファンドを規制し、株や国債・CDSのネイキッド空売りを規制し、格付会社を規制し、次に規制の対象となるのは「マスコミ」か?言論の自由は死守すべきと考えるものの、事実誤認や極端なtail riskシナリオばかりを大々的に書きたてるのも如何なものかと思った次第。

<12月2日(木)>
アイルランドから他国への波及(contagion)が止まらない。スペイン・イタリア・ベルギーのみならず、フランスやドイツも磐石とはいえないと考える向きもいるようだ。金融危機の際に、Bear Stearnsが救済され、Lehman が破綻し、次はMerrillかMorgan StanleyかGoldmanか、と市場が真剣に懸念したことを思い出すが、一度confidenceを失うと、取り戻すのは用意ではない。EU内部ではサポートしきれないとすれば、やはり米国が頼り、ということか、この日は米国がIMF経由で支援するとのニュースが好感されたようだ。米国は米国で、他国を助ける余裕などなさそうにもみえるのだが、、。

<12月3日(金)>
S&Pがギリシャの格付け(BB+)を格下げ方向で見直しとした。2013年以降、ギリシャがESM(European Stability Mechanism)から資金を受けた場合、国債の債権者の地位が劣後となるが、そのインプリケーションを検討するとのこと。「将来危機が発生した場合、欧州の政策当事者は協調・連携しないどころか相反するコメントを述べて、市場を混乱させたり、国家の資金調達能力にダメージを与えることもありうる」とコメントしているのが非常に印象的。格付会社もよくみていますね。夜は都内某所で業界の知人と食事、贅沢な時間で心を緩める。

<12月4日(土)>
東神奈川のみずの治療室で今年(多分)最後の身体メンテナンス。夏に開業した治療室にはようやく看板もかかり、軌道に乗り始めたようで一安心。この日も先生の魔法で両手の長さの違いソフトに矯正してもらいました。学生時代に通っていた荻窪接骨院の話で盛り上がる。

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2010.12.05 | Comments(0) | Trackback(0) | 未分類

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