スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

--.--.-- | スポンサー広告

モノライン・アップデートなど

先般FitchがMBIAのALMビジネス(顧客向けの資産運用等)における流動性の懸念を表明したことを受けて、6月30日にMBIAはこれを否定する声明を出し、第2四半期に約40億ドルの資産売却を行なった結果GIC債の保有者による担保の差出し・早期償還要求を全額満たすことができるとしている。また、Wall Street Journalが報道した地方債の市場での売却については否定している。73億ドルの残高があるMTNについては、担保の差出しや早期償還を要求される条項がなく、償還は今後34年間にわたって行われる(平均年限5.3年)と述べているが、行間を読めば、仮になんらかのデフォルト事由に該当して即座の償還を迫られた時には、決して余裕がある状態ではないのかもしれない。

資産の売却の結果3億ドルの実現損が出たとのことであるが、単純に計算すると売却平均価格は92.5%となり、平均年限を仮に5年とすれば150bps程度ワイドニングしたところでの損切りという感じだろうか(この想定に特に根拠も意味もないが、、)。また、くどいぐらいに持株会社には14億ドルの現金があることを強調しているが、そのうちの9億ドルは本来はモノライン保険子会社のために増資したものに他ならない。外部からの批判に対して即座に声明を出して反論し、保証債務やMTN・GIC債務を全額スケジュール通りに履行する意向を強調する姿勢は評価できるが、日に日に空元気に聞こえてくるような気もする。

Ambacについては、昨日株価が1.05ドルを下回ったことでNY証券取引所で売買停止となった。すでに株式発行による増資は事実上不可能となっていることから、このニュース自体はAmbacの債務履行能力に直接の影響はないと思われるが、何とも象徴的な出来事である。

今後の展開を予想するのは極めて困難だが、MBIAとAmbacの2社は7月25日に第2四半期の決算発表を予定している(日程が変更になる可能性もありそうだが)。MBIAは6月11日の時点で、数週間程度でNY州当局と格付会社からのフィードバックを受け、それを基に今後の方向性を検討するとコメントしていることから、何らかの大きな事業再編等のアナウンスが遠くない将来に行われる可能性がある。ポジティブサプライズがあるとすれば、一部で報道されている通りに大手金融機関との”債務免除(commutation)”の話合いがまとまって再び格上げされるというシナリオや、当局主導の合併などの動きだろうか。手をこまねいていると保証ポートフォリオの劣化が進んで更なる格下げが行われる可能性も否定できない。

モノラインと直接関係はないが、CDPC (Credit Derivative Products Company)の大手Athilonの格付け(AAA)を、ポートフォリオ内のStructured Finance CDOの格付けの低下(AAA→CCC)などを理由に、昨日Fitchが格下げ方向で見直しとしている。CDPCは個別の企業クレジットやCDOのSuper SeniorのリスクをCDSの形で取る(=プロテクションを売る)クレジットデリバティブに特化した運用会社であり、高格付けクレジットに投資してレバレッジをかけるという意味ではSIVに似ているが、アセットサイドがキャッシュを使わないCDSによる運用であることから、基本的にシニア負債の継続的なファンディングを前提としてはいなく、資産価値の下落による解約トリガー(マーケットバリュー・トリガー)は組み込まれていない。SIVやモノラインと似ているのは、高格付けを人工的に維持していくことがビジネスモデルの柱であることや、CDSなどのデリバティブ取引においてCSAなどの担保契約を締結しないことである。確かに以前の市場環境ではCSAがなくてもカウンターパーティーリスクをそれほど気にすることはなかったのかもしれないが、大手金融機関が軒並み与信を絞りこみ、特に無担保の与信には厳しく対応していることから、現在のままでのビジネスモデルの存続自体を疑問視する声もある。あまり本質的な話ではないが、CDPCは以前ファンディングにおいてARS(Auction Rate Securities)を発行していたことを思い出す。"CDS""Super Senior""担保契約なし""ARS""人工的なAAA""格付けモデル""高いレバレッジ"とキーワードを並べると、モノライン関連の用語と驚くほど共通項が多いことに気がつかされる。

スポンサーサイト

2008.07.03 | Comments(2) | Trackback(0) | モノライン

コメント

用語

用語が共通なのは当然で、同じ信用市場を土俵にしているからではないでしょうか。

2008-07-04 金 12:37:21 | URL | 狂牛 #wVPWx2mE [ 編集]

狂牛さん、コメントありがとうございます。本当にそうですよね。クレジット危機が表面化して以来、あちこちで共通の用語・共通の登場人物が出没するのを見かけます。みんなどこかでつながっているんですね。

2008-07-06 日 18:15:25 | URL | dbsb #- [ 編集]

コメントの投稿


秘密にする

«  | HOME |  »

FC2Ad

CalendArchive

人生が輝き出す名言集



presented by 地球の名言

プロフィール

dbsb

Author:dbsb
ようこそ。

FC2カウンター

ブログ内検索

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QRコード


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。