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邦銀の決算発表を見ての雑感

北米の大手銀行やブローカーの決算発表が一巡し、これから8月にかけては欧州の大手金融機関や保険会社、そして日本の銀行・証券の決算発表が続く。昨日・今日といくつかの邦銀が決算を発表したが、あまり本質的でないと知りつつ、つい仕事柄、証券化商品のエクスポージャーに目が行ってしまう。金融安定化フォーラムのガイドラインが出て以来、その開示内容は極めて詳細なものとなった。

もともと日本の金融機関はごく一部の例外を除いて、(その体力に比しての)海外の証券化商品の保有は欧米の大手金融機関と比べて小さい。過去1年間にわたって、各行ともにそれなりに損失を被り、それなりに処理を進めてきた結果、今後よほどレバレッジド・ローン市場が(想定以上に)大きく崩れたり、GSEに不測の事態でも発生しない限り、大きな波乱が生じるような状況にはないと思われる。

実際、今回のディスクロージャーを眺めていて大きなサプライズは感じないのだが、ここ最近のポジション開示のきめ細かさには改めて驚かされる。保有する証券化商品の種別・国別・トランシェ別・ビンテージ別などなど、保有額は細分化されて開示され、これに丁寧な脚注がつけられる。もちろん、質が高い情報は量が多いに越したことはないのだが、これだけの資料を用意する担当者の方の苦労は相当なものだろう。

脚注を見ていると、「CDOはこれだけあるがサブプラムやAlt-Aは限定的」「モノラインのエクスポージャーがあるがすべて高格付けの相手ばかり」「保有するモノラインの保証付き債券の原資産は痛んでいない」などと言った文言が並んでいる。なんだか言い訳がましくも見えるが、ここまでの説明を行なっている背景も少し考える必要がありそうだ。

日本に限った話では全くないが、サブプライム問題が発生して以来、一流メディアや金融機関・規制当局にまで “にわか証券化専門家”や“にわかモノライン専門家”が次々と誕生し、裏付け資産や保有しているトランシェも見ずにCDOはリスクが高いとか、原資産も見ずにモノラインの保証付き債券は危ないとか、AAAだからといって安全ではないとか(これは正しい場合も多いか、、、)、CLOにはサブプライムローンが組み込まれているとか、レベル3の評価はいい加減とか(これも正しい場合もあるが、、、)、例を挙げればきりがないが、数多くの誤解や思いこみが生まれている。その都度、現場の担当者は事細かに実態を説明するのだが、ヘッドラインばかりが先行して、なかなか正確な実態の理解が進まない、という状況があるように思う。正確に説明しようとすればするほど説明が複雑なものとなり、逆にわかりにくくなってしまうという側面もあるのではないか。

ディスクロージャーが充実している現状は非常に好ましいと思う一方で、レポーティングのために使う手間隙と開示の質のバランスが崩れてきているような気がしてならない。


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2008.07.31 | Comments(0) | Trackback(0) | 決算発表

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