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メディアが報じるCDS

「今日の記事も笑ったね」と友人とうなずきあうことがここ最近増えてきた。それにしても今日の経済専門紙の記事はひどかった。取材してわからないことを無理して書かない一般紙とは違い、わからないことを知ったかぶり、勝手なストーリーを作るのはどうにかならないものか。多少細かいところも含めていくつかあげてみると、


『AIGはクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)と呼ばれる金融商品を投資家に販売していた』

---逆である。AIGの取引相手はUBSやCitigroupなどの投資銀行で、むしろAIG自身が投資家として信用リスクを引き受けていた。どこから”販売”ということばがでてくるのだろう?もしかして「プロテクションの売り手 - Protection Seller-プロテクションを販売」という連想だろうか?


『CDSとは信用リスクをとることと債務の不履行を交換する取引』

---どう読んでも日本語になっているとは思えない。


『AIGで問題になったのは格付けの低い債券を組み合わせたCDOなどの証券化商品の元利保証を投資家に対して約束したCDSだ』

---別のところで「CDSの保証残高は6月末時点で4000億ドルを超えていた」とあるので、これはAIGFPにおけるSuper Senior CDSのことを指していると思われる。AIGFPの公開資料によると、企業のリスクを裏付けにした案件が約2250億ドル、住宅ローンそのものを裏付けにした案件(再証券化でないRMBS)が約1320億ドル、高格付けのABSを裏付けにしたCDO(High Grade ABS CDO)が約640億ドル、比較的低格付けのABSを裏付けにしたCDO (Mezzanine ABS CDO)が170億ドルということで、「格付けの低い債券を組み合わせた」CDOはごく一部に限られる。「質の悪い案件を大量に保証して深みにはまった」との先入観から、このような記事になったのだろうか。


『AIGはどのくらいCDSに肩入れしていたのか』

---「肩入れ」ってどういう意味??客観的に「どのくらいの残高を保有していたのか」ではだめ?


『AIGが投資家から保証金の支払いをもとめられるケースが相次いだとみられる』

---AIGFPの公開資料によると、企業のリスクを裏付けにしたCDOと住宅ローンそのものを裏付けにしたCDOの合計約3570億ドルのうち、現在までのポートフォリオの損失率は0.01%~0.26%であるのに対して、劣後比率は13.41%~23.2%ということで、”保証金の支払い”を求められる状況にない。合計約810億ドルのABS CDOはポートフォリオの損失率は1.06%から6.63%であるのに対して劣後比率は15.67%~39.35%。こちらは一部の案件で”保証金の支払い”があったと思われる。「支払いをもとめられるケースが相次いだとみられる」は想像して書いたとしか思えない。

なんだかあげ足取りみたいで後味が悪いが、もう少し取材なりリサーチなりに時間を使って、客観的な記事を書いて欲しいものだ。上の内容は、すべて公開情報か専門家に聞けばわかる内容ばかりである。

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2008.09.18 | Comments(0) | Trackback(0) | CDS

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