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Lehmanのクレジットイベント決済プロトコル

昨日のNY時間にLehmanの引渡可能債務の市場価格を決めるオークションが行なわれた。“プロトコル”について正しい認識が定着していないようなので、基本的なポイントをまとめておくと、

・標準的なCDSは現物決済型(『元本相当の現金』と『引渡可能債務』の交換)として契約されている。クレジットイベントが発生した場合、契約通りに現物決済を行なうのが大原則。

・希望者のみ、ISDAが用意する“プロトコル”に批准すると、批准者同士の取引が自動的に現金決済型(『100%から引渡可能債務の市場価格を引いたもの』を現金で決済)に修正される。

・“プロトコル”の適訳はなかなか見当たらないが、既存の取引の内容を修正する契約書のことで、これに批准した当事者間の取引が自動的にプロトコルの内容に沿って修正される。

・プロトコルに批准して現金決済を行なった上で、さらに希望があれば部分的・全面的に現物決済を行なうこともできる。

・プロトコルに批准するしないは完全に当事者の任意。一般的な傾向としては、主要なディーラーやCDSの取引の多い最終投資家・ファンドなどが批准している。シンセティックCDOなどの仕組み商品においては、一部の例外を除いてプロトコルは適用されない。

・プロトコルに批准して現金決済を行なう場合、引渡可能債務の市場価格は主要ディーラーによるオークション(入札)によって決められ、その価格がプロトコル批准者間の取引に一律に適用される。


というわけで、昨日のLehmanのオークションで決まった引渡可能債務の市場価格は『8.625』で、私の非科学的な予想の『9から11』を若干下回ったが、違和感のないレベルに落ち着いた。今回はOpen Interest が49.2億ドル(売り希望が買い希望を上回る)と前例のないほど大きな金額となったが、1300億ドルにも及ぶLimit Orderが入ってこれに対応している。

“オークションの結果、プロテクションの売り手にとって予定外の負担にならないとの見方から市場に買いが戻った”といった市況の分析も見られたが、数字が大きければ良くて小さければ悪い、という単純なものではない。仮に20%とか25%とか予想外に高い水準に決まった場合は、プロテクションの売り手にとっては“損が予定より少なくて済んだ”というポジティブ・サプライズであるが、一方ではプロテクションの買い手にとっては“得が予想外に小さかった”というネガティブ・サプライズとなっていた。

プロテクションの売り手がオークションの結果支払う現金の手当てに苦慮するのではないかとの憶測も聞かれたが、普通にリスク管理を行なっている市場参加者であれば、昨日100%のものが8.625%になったことで、資金繰りにあわてふためくことはありえない。資金手当てのためのファンドによる資産の換金売りを予想する声もあるが、オークションが終わってから資産を売りに走るというよりは、事前にある程度は手当てを済ませていると考えるのが自然だろう(例外的なケースはあるかもしれません)。

これでGSEとLehmanのオークションが終わったが、今後もWashington Mutual、アイスランド3銀行とオークションは続く。まだ、追加で増えないとも限らない。関係者の忙しい日々は続く、、。

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2008.10.11 | Comments(0) | Trackback(0) | CDS

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