スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

--.--.-- | スポンサー広告

リプロファイリング

ギリシャの財政問題がいよいよ袋小路に突入し、国債の「満期延長」「元本ヘアカット」「不払い」などの可能性が方々で口にされている。国債の条件変更は、「リスケ(reschedule)」「リストラ(restructuring)」「リプロファイリング(re-profiling)」などと称されている、どのように”かっこよく”表現しようと、現在の支払い条件では払いきれないので変更が必要であることには変わりはない。

欧州の政策当局者には、「(CDS)のクレジットイベント(信用事由)に該当するような形での条件変更はありえない」と強調する人が多い。なぜイベント該当を回避したいのかは定かではないが、想像するに、「市場が大混乱し、システミックリスクに発展しかねない」「ギリシャの面子がつぶれる」「プロテクションを買ったヘッジファンドを利することになる」、といったあたりが頭にあるのではないか。そうだとしたら、CDS市場に対する理解不足と言わざるを得ない。

CDSのクレジットイベント決済は近年多数の事例を積み重ね、今では大きな混乱もなく淡々と決済されている。金融危機の真っ只中の2008年秋でさえも、Lehman Brothers、Fannie Mae、Freddie Mac、Washington Mutualといった超大型のイベントがスムーズに決済された。ギリシャが当事者となっているISDAマスター契約の早期終了事由に引っかかると、あらゆる種類のデリバティブ取引が早期終了となり、債権・債務額の確定やポジションの再構築など、結構ややこしいことになるが、CDSのクレジットイベント決済がシステミックリスクにつながることは非常に考えにくい。むしろ、国債の保有者に損失を強いておきながら、クレジットイベントが認定されないと、CDSのヘッジ効果に対する懸念が高まり、欧州国債を市場売却せずにCDSでヘッジしていた投資家などが、アイルランド国債やポルトガル国債を売却を進め、こちらの方がシステミックリスクを引き起こしかねない。

イベント認定が「面子がつぶれる」ことになるかどうかはなんとも言えないが、政府機関(Fannie&Freddie)や業界最大手の企業(GM、Xerox)ですらイベントを経験した後に、いまでは普通に債券を発行しているくらいだから、新聞ネタを提供する程度で済む話ではないか。

当局者が目の敵にしているヘッジファンドは、イベント認定を待たずに、もうとっくに反対売買によって利益を確定して、次の獲物を狙っていそうな気もする。

また、「クレジットイベントに該当しないように格付会社と相談している」という発言を耳にしたが、ちょっと相談する相手を間違えているのではないかという気もする。クレジットイベントは、大手ディーラーや投資家で構成されるグループの投票によって認定され、認定プロセスに格付会社が入り込む余地はない。

いずれにせよ、そう遠くない将来に決着がつくことも予想されるが、「海水を注入したら再臨界するかもしれない」に類する政策当局者の不理解による市場の混乱だけは避けたいものだ。

2011.05.29 | Comments(0) | Trackback(0) | CDS

Not Again....

また一軒、大好きなオーガニックレストランが閉店することになった。海の幸が絶品の神楽坂のItalian『Les Brindes』。こんなちっぽけなブログで反原発運動を繰り広げるつもりもないが、こちらのオーナーの閉店の挨拶に切実に描写されているように、福島原発はすべてを変えてしまった。地元経済への影響や絡みあう利権を楯に、原発の維持を主張するのは、あまりに浮世離れしている感がある。

週末は、明後日閉店のツチオーネへ、来週は、某セレブ達とLes Brindesへ、最後の晩餐に行ってきます。

2011.05.28 | Comments(0) | Trackback(0) | Blues

CCPって本当に必要か

大御所John Hull氏とのインタビューの内容がIFR誌(5月14日)に掲載されていた。私など、比較的古くからデリバティブの実務にかかわってきた人間にとっては、CCP(中央清算機関)を活用してもカウンターパーティー・リスクの軽減につながらず、むしろネッティング効果の喪失、リスク管理のモラルハザード増加、新たなToo Big To Failの存在の誕生、事務コスト管理コストの増加、といった副作用ばかりが目に付いてしまうのだが、Hull氏もCCPの有用性には懐疑的のようだ。

Dodd Frank法が5年前に導入され、店頭デリバティブの70%がCCP経由で取引されていたとしても、今次の金融危機を回避することはできなかっただろう、とHull氏は主張する。CCPが管理できるのは、普通の金融機関であれば誰でも容易に管理できるようなプレーンな取引だけであり、AIGが取引していたような難易度が高い取引がCCPの対象となることはない。現在、プレーンな取引をCCPにのせようとする動きが全世界で進行中であるが、次の金融危機は現在はまだ開発されていないような非標準的な取引によってもたらされるだろうとのHull氏の主張は説得力がある。

それではCCPは市場の透明性を高めるかというと、DTCCなどのTrade Repository以上に実務的に有用な情報をどれだけ提供するのか、疑問が残る。仮に、有用な情報が追加的に確保できるとしても、それをモニタリングして危機の芽を事前に摘むだけの能力を当局が持ち合わせていなければ意味がない。むしろ、デリバティブよりも取引残高の大きい現物市場の透明性を向上させることのほうが先決のようにも思われる。例えば東京電力、CDSの残高は数100億円単位だが、5兆円ある東京電力の社債をどこの誰が保有しているのか、きちんと把握したいと思っている関係者は多いだろう。

2011.05.22 | Comments(0) | Trackback(0) | CDS

A friend in need

日中韓の首脳が被災地入り。各自したたかな政治的な計算が裏にはあるのだろうが、少しだけ心が温まる光景を見させてもらった気がした(甘すぎる?)

小生は、正義感の強い友人たちのように石巻や陸前高田に乗り込むことができないので、近隣の避難所のお役に立てることを地道に継続。場所によって必要なものは本当に異なるようで、小生が接点のある避難所では衣類やタオルは大きな部屋に入らないほどあふれかえっているにもかかわらず、まだまだ中古の衣類が継続的に届いている。避難生活が長期化していることから、毎日の生活に欠かせないもの、たとえば自炊に使うカセットコンロのガスボンベや液体石鹸・シャンプーが足りないとのこと。食料では、恒常的な栄養不足を補うものようなものが足りていない。ただし、ある程度長期間常温で保存が可能なことが絶対条件。

仮設住宅の完成までまだまだ時間がかかる。中長期的には義援金も役に立とうが、目先の生活にすぐに活用できる物資を継続的に集める必要性は高い。

2011.05.22 | Comments(0) | Trackback(0) | 週末

東京電力の信用リスク

ここ最近考えていることを、こちらの大先生が明快に記述してくれました。

東電に金を貸すのであれば原発のリスクを考慮すべきであり、そのリスクが顕在化したならば損失を被ってしかるべきだ、との官房長官発言。金融機関には原子力発電所の安全性を自ら確認する能力も、震災を予知する能力もない。ただ、国や原子力安全委員会の監督能力と「日本の原発は安全です」との言葉を信じ、国ですら想定できないような事態においては電力会社の賠償責任は免責されるとの法律をバックストップに、投融資していただけだろう。自己の監督責任を棚に上げ、電力会社をスケープゴートに支持率の上昇を狙う構図は、AIGにすべての責任を押し付けようとした米国の金融規制当局と同じである。

「到底国民の理解は得られない」と言われても、私のことはその「国民」にはカウントしないで欲しい。東電だけを悪者にしても票は稼げない。どうせなら、原発の現場で命がけで働いている東電や関連会社の社員などに国民栄誉賞を検討している、とでも言えば、支持率は回復するかもしれませんよ。

2011.05.19 | Comments(0) | Trackback(0) | Blues

«  | HOME |  »

CalendArchive

人生が輝き出す名言集



presented by 地球の名言

プロフィール

dbsb

Author:dbsb
ようこそ。

FC2カウンター

ブログ内検索

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QRコード


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。